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オブジェクト指向技術者育成研修モデルカリキュラム

 この研修では、「オブジェクト指向開発」に不可欠な「UML」、「インクリメンタル開発手法」をPBL(プロジェクト演習型学習)で行うことにより、OJTと同等以上の高い教育効果を生み出します。
 主な研修目標は次の通りです。

  1. 開発プロセス(分析~設計~実装・テスト)の一連の流れの中で、自律的に作業が遂行でき、自ら業務上の課題の発見・解決ができるだけのスキルを身につけることができる。
  2. 個々の「技術要素」を単なる知識として学ぶのではなく、実践的な開発体験の中で「技術要素」を問題解決の手段・ツールとして学ぶ。
  3. グループワークを通して、コミュニケーション能力、マネジメント能力を高めることができる。

 研修の進め方は一方的な「知識伝達」ではなく、講師は、常に学習者の学習状態をモニタリングし、学習意欲を持続させるための動機付けを行い、学習者自身の「気付き」を重点に置きながら講座を進行させていきます。

全15日間の研修テーマ

テーマ1 オブジェクト指向設計の実践『実践、オブジェクト指向設計』(3日間)

日程項目内容目的・キーワード
1日目オブジェクト指向の概要オブジェクト指向とは現実世界とソフトウェアの世界、ソフト開発の変遷
オブジェクト指向をとりまく環境プログラミング言語、動作・実行環境、開発要員
UMLとモデリング技術UMLの目的と由来表記法の統一、ラウンドトリップ、抽象化とモデリング
状態遷移とはモード、イベント-ドリブン、正常シーケンス/異常シーケンス
概念モデルの作成ドメインモデリングクラスの表記法、オブジェクトの抽出、オブジェクト関連図
ユースケース図と記述アクター、システム境界、主成功シナリオと拡張シナリオ
2日目オブジェクト指向開発オブジェクト指向開発と4つのフェーズ構造化手法との共通点と相違点、4つのフェーズ
UP(Unified Process)イテレーションとインクリメント、反復型開発の特徴
分析モデルの作成クラス図の作成クラスの抽出、属性(プロパティ)と操作(メソッド)
ステレオタイプ、クラスの関連
ロバストネス分析ロバストネス図の作成境界オブジェクト、実体オブジェクト、制御オブジェクト
検証と再分析
3日目分析・設計モデルの作成シーケンス図、ステートチャートの作成時系列、メッセージの種類、存在線、内部呼び出し
状態・遷移・イベント・内部処理
⇒発表、評価
UMLの全体像ダイヤグラムの体系その他の表記法、マッピング、パッケージ、コンポーネント
オブジェクト指向の本質オブジェクト指向開発の前提と問題点プロジェクト管理、アジャイル、XP(eXtreme Programming)
新しいパラダイム思考法の転換、「労働集約型」から「知識集約型」へ
研修の振り返り振り返りシートの記入と学習目標の設定達成度の自己評価、強化、もっと学びたいポイント、今後の課題

テーマ1の成果物

ユースケース図・記述、クラス図、シーケンス図、ステートチャート、振り返りシート

テーマ2 ビジネスモデリングから要求モデリングの実践〔業務分析~方向づけ〕(2日間)

 開発対象を決定する。
 開発すべきシステムの目的と役割を明確にする。

日程項目内容目的・キーワード
4日目開発キックオフ
テーマ:ホテルWeb予約
開発演習の概要目的とゴール、演習スケジュール、反復インクリメンタル
ホテルWeb予約システムの開発予約機能(主要機能)と更新・キャンセル機能
Webシステム企画システム提案書の作成システム化対象、対象ホテルの選定、業務の種類と流れ
システム化の狙い、目的と背景、前提・制約条件とは
5日目システム企画の提案ドメインモデルの作成システム化対象の決定と明確化、ドメインの決定
要求モデルの作成要求仕様、ユースケース図・記述、テスト仕様
システム提案書の発表ユースケースモデル、発表準備、発表内容の検討、資料作成
相互評価、質疑応答、レビューの記録
システム提案書の完成発表結果の検討と反映、問題点の把握と対応
システム提案の洗練と強化、見積り

テーマ2の成果物

ユースケース図・記述、テスト仕様書、システム提案書

テーマ3 システム構成モデリングの実践(2日間)

 ツールのセットアップやデータベースアクセスのプログラミングを通じて、要素技術を習得する。
 また、構築するシステムを意識することで、応用をスムーズに進める。

日程項目内容目的・キーワード
6日目システム環境
(Webアプリケーションと技術要素、演習Ⅰ)
Webアプリケーションの概要とシステム見積り環境構築、サーバサイド、MVCモデル、セキュリティ
技術要素:JavaプログラミングEclipse WTP、配置とパッケージ、コレクション、ジェネリクス
7日目システム構成
(Webアプリケーションと技術要素、演習Ⅱ)
技術要素:Webプログラミングサーブレット、コンテナ、セッション、トランザクション
JSP、暗黙オブジェクト、ディレクティブ、アクションタグ
Bean、データベースアクセス、JDBC、DAO
ネットワーク、プロトコル、セキュア・コーディング

テーマ3の成果物

プログラム、「顧客データ管理」、システム構成図

テーマ4 分析モデリングから設計モデリングの実践〔推敲〕(4日間)

 システムの基盤となるアーキテクチャ(基本設計)を確立する。システムの主要機能と設計アーキテクチャの適合性を検証する。
 システム構築を進める基盤を確立する。

日程項目内容目的・キーワード
8日目分析モデリング
「基本設計の選定」
状態遷移(セッションの内部状態)の分析主要機能の分析とモード、起動契機待ちと動作終了待ち
タイムアウトイベント、例外イベントと強制終了モード、システムテスト
表示、制御、処理(MVCモデル)を意識したアーキテクチャの構築アーキテクチャ中心、アーキテクチャの分析、MVCモデルと配置の分析
表示コントロールクラス、状態コントロールクラス、処理ディスパッチクラス
シーケンス図の作成、共通部分の抽出
9日目分析モデリングの検証アーキテクチャ(ソフトの構造)と操作画面のプロトタイプの実装アーキテクチャのプロトタイプ、GUIプロトタイプ、DBのプロトタイプ
ログイン・ログアウト処理(リクエスト~DB~レスポンス)
アーキテクチャの検証セッション管理の検証
データベース、ユーザインターフェースの妥当性の検証と修正

テーマ4(8日目、9日目)の成果物

ユースケース図・記述、状態遷移図、分析クラス図、分析シーケンス図、テスト仕様書、プログラム「ログイン管理」

日程項目内容目的・キーワード
10日目設計モデリング
「基本設計の確立」
主要機能の設計検証作業で実装するユースケースの選定(予約機能)
画面遷移コントロールクラス、処理要求イベント発生クラス、処理シーケンスセレクトクラス、DBインターフェースクラス
主要機能のシーケンス図の作成
データベース設計の検討、画面遷移の作成
11日目設計モデルの実装主要機能の実装アーキテクチャの実装、クラス間のすりあわせ
データベース、スキーマ、テーブル、リレーション
主要機能とアーキテクチャの適合性検証ターンアラウンドタイム、スレッド、リソース(メモリ、実行時間)使用率
トランザクション管理、排他制御、排他制御の時間の短縮

テーマ4(10日目、11日目)の成果物

ユースケース図・記述(リファイン版)、設計クラス図、設計シーケンス図、プログラム「予約処理」

テーマ5 設計モデリングから実装・テストの実践〔作成・移行〕(3日間)

 確立された構築基盤をもとにテストを行いながら、完全に動作するシステムを作成する。
 システム評価を終了し、システムを提示する。

日程項目内容目的・キーワード
12日目Webシステム作成①その他の機能・異常系の設計設計
・全機能のシーケンス作成
・差分シーケンスの作成
実装
・パッケージの構成
・設計クラス図との整合確認
・設計シーケンス図の実装
・ユースケースとシーケンスの確認
・常時結合
テストと検証
・実装コードとテストコード、テストベンチの作り方
・配置の確認と検証
・テスト報告書
13日目Webシステム作成②その他の機能・異常系の実装
14日目Webシステム作成③システムテスト全機能検査、不具合の管理と対応
動作確認、スループットの調査、セキュリティの確認
開発終結作業
「システムの移行」
設計・実装のまとめ開発経緯の振り返り、変更の反映、実績と残件
テストの評価結果の検討・評価、達成性能、問題点、改善・改良

テーマ5の成果物

ユースケース図・記述、設計クラス図、設計シーケンス図、プログラム追加分、「更新・キャンセル処理」(完成版)

テーマ6 プレゼンテーション〔成果発表・振り返り〕(1日間)

 成果を発表し相互評価を行い、開発の振り返りを行う。

日程項目内容目的・キーワード
15日目成果報告成果報告の準備報告の骨子の決定、開発のまとめ
発表資料の準備、成果の「ねらい」と「できばえ」
成果発表成果発表と評価
開発の振り返り、今後の課題、成長実感とは

テーマ6の成果物

演習成果物(全て)、振り返りシート